快晴に恵まれた大型連休も終わってしまいました。
ゆっくり休暇を取れた方も、稼ぎ時で忙しかった方も、心穏やかに過ごせましたか?
皆様いつもの生活のリズムに戻りつつあることと思います。
ストレスから解放されて、ゆっくり過ごす時間を作ることは、健康のためにとても大切です。
ストレスは、東洋医学でいう所の「過労」や「七情」に当たり、病気の原因になると東洋医学では昔から考えられてきました。
「七情」とは、人間の精神情志活動の事で、怒、喜、憂、思、悲、恐、驚の七つの感情の事をいいます。
色々な感情を持つのは人間として自然な事であり、正常な事です。
しかし、突然受けた精神的な衝撃があまりに大きかったり、長期に渡って続いたりすると、体内の陰陽、気血のバランスが崩れてしまい、病気の原因となってしまいます。
でも生きていると色々な事が、当然起こります。
日々の小さな事の積み重ねから、突然予想しなかった大きな出来事まで、私達のコントロール出来ない事ばかりです。
時間が解決してくれる事もあります。
東洋医学を学んでいる時、七情への対策として、養生して心穏やかに過ごすのがいい、としか書いてありません。
最初からそう出来れば、皆そうしているのでは?と長年、釈然としない思いでいました。
感情はどうやってコントロールすればいいのだろうかと、ずっと謎に思っていました。
しかし、最近になって、やっとやっと、何となくわかってきました。
感情はどうやってコントロールするか?
私がやっと見つけた解決策は、「感情を客観的にみて、感情を昇華させる」ということです。
怒っている自分、嘆き悲しんでいる自分、喜び過ぎて興奮している自分を、他人を眺める様に、否定せずに、判断せずに、ただ外から眺める。
こんな単純な事だったのか、と思いました。
客観的に感情と距離を置くことで、私達はその感情になる事なく、ただその感情を感じている自分になる事が出来るのです。
そして客観的に他人事の様に眺めると、その感情はやがて流れて消えていきます。
感情というのは、元々自分でコントロール出来るものです。
例えば、職場で部下に怒り怒鳴っている時に、取引先のクライアントから電話がかかってきたら、急に愛想のいい声に切り替わり、笑いながら話していたりしませんか?
感情は自分でコントロールし、選ぶことが出来るのです。
そして客観的に感情を眺める手段として「瞑想」があります。
「瞑想」というと、すぐに逃げてしまう人がいるんですが。
私達は常に色々な事を考え、様々な感情を持って過ごしています。一日に、何万ものことを考えると言われます。
考えはエネルギーを持ち、光の様な速さで流れます。
例えば、何年もずっと会っていなかった誰かの事を考えていたら、その人から急に電話がかかってきた事はありませんか?
私達が考える事、その結果生じる感情は、私達本来の姿ではなく、生まれてから今まで経験した事や、置かれてきた環境によって作られたものです。
「瞑想」をすると、光の様な速さで頭を駆け巡ってゴチャゴチャになっているのが、ゆっくりになります。
そうやって、私達は自分の考えや感情に気づくことが出来ます。
身の回りに起こる事、他人はコントロール出来ません。
でも、自分がそれにどう反応するのか、自分はコントロール出来ます。
瞑想について、私は専門家ではありませんが、理想としては、同じ場所で、静かな環境で毎日した方がいいと言われます。
しかし、電車に乗っている時でも、歩いている時でも、いつでもどこでも、常に瞑想をする事は出来ます。
常に自分と向き合うことで、心の平穏は得られるのです。
激しい感情は、芸術の源となり、時には社会的な変革をもたらし、時には人と人を結びつけたりして、悪い事ばかりとは言えません。
心穏やかに過ごすのか、感情の起伏に振り回されるドラマチックな人生を過ごすのか。
私達は選択出来るということです。